最近は、初夏のように暖かい季節になりましたね。
そろそろ新任リーダー研修のシーズンです。毎年お会いできるのが楽しみです。
「部下を育成する」
当然のことながら、これは部下を持つ人の義務です。
では、そもそも「部下を育成する」とはどういうことでしょう?
どうすることができれば、
部下を育成したことになるのでしょうか?
「仕事のやり方を教えて、できるようになる」
「一人で仕事をこなせる〝一人前〟の組織人にする」
……これらは実は間違い。
いくら部下が仕事のやり方を覚えても、
そして一人で仕事をこなせるようになっても、
それは「育成した」ことにはなりません。
部下育成のゴールは、
部下を「成果を生み出す人材にする」ことです。
成果を出すために必要なのは、
成果に結びつく「望ましい行動」ですよね。
まず上司は、これを部下に教えなければなりません。
そして大事なのはその先。
そう、行動を「継続させる」ことです。
いくら成果に結びつく望ましい行動を知っても、
それを継続できなければ意味がありません。
「成果を生み出す人材」とは、言い換えると、
「成果に結びつく行動を習慣化できている人」ということになります。
ですから、さらに言い換えると、
部下育成とは「部下に(行動の)習慣を身につけさせる」ということにもなるでしょう。
では、どうすれば人は行動を習慣にできるか?
ごく簡単に言ってしまえば、
「行動を繰り返すための動機づけ」を与えてあげればいいのです。
たとえば部下が成果に結びつく行動をした際に、
「ほめる」
「感謝する」
「(行動を)認知する」
……こうしたことも、行動を繰り返すための立派な動機づけになります。
また、部下本人が自分の行動に対して、
「達成感」「自己効力感」を得た際にも、その行動を繰り返すことになるでしょう。
このために上司であるあなたが用意すべきもの……。
それが「スモールステップ」です。
いきなり大きな目標を達成させようとするのではなく、
ラストゴールに向かうためのステップを設定してあげる……。
部下は各ステップをクリアするごとに、
「やった!」という達成感、
「私にもできた!」という自己効力感を手に入れ、
次のステップへの動機付けとするのです。
「彼は根気がないからダメ」
「最近の若い子は欲がないからダメ」
上司が部下に対してそんな認知をしていたら、
部下育成なんてできっこありません。
習慣化は「しくみ」をつくればできるもの。
相手の性格なんて関係ないのです。
皆さんの部下の方とどのように接していますか?ぜひ仕組みを取り入れてみてくださいね。
行動習慣コンサルタント®
行動定着コーチ® 冨山真由
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