「OJT指導 あなたのやり方、本当にうまくいく?」

 今年は大型連休でしたね!ゆっくり過ごせましたか。
いよいよ新人と若手向けに現場での教育がスタートされる頃ですね。

一般的な手法として、OJT(On The Job Training)というものがありますよ。

 すでにご存じかと思いますが、
OJTとは、簡単に言えば、
実際の業務を通して
仕事のやり方を教える、というもの。

要するに、先輩と一緒に仕事をすることで、業務を体感し、覚えていくものですね。

 

指導する側にとっても、
OJTは「ラクな」指導法といえます。

なぜなら、マニュアルやチェックリスト、あるいはテキストの類いが必ずしも必要ないからです。

逆にいえば、マニュアルなどが存在しない職場では、
このOJTというやり方が、社員教育のすべてになっているんですね。

 

先輩が付きっきりで指導してくれるOJT。
それでもうまくいかない場合があります。 

そう、たとえ先輩が一緒にいたとしても、
相手に伝える言葉、指示が「具体化」されていないと、
相手は自分なりの解釈で仕事を覚えてしまうことになるのです。

 

たとえば、
「まずは机の上を整理する」という指示……。

 これって、具体化された指示でしょうか?

 行動科学マネジメントでは、「誰が見ても明確である」ことが、具体化の条件のひとつとされています。

つまり、
「机の上を整理する」ことをもっと明確にしなければならないんですね。

「本は右端に置き、筆記用具は引き出しに入れ、書類は机の上に出しておかない」など、
誰が見ても「整理されている」という
明確な基準を用意して伝えないと、「整理されているか否か」は、曖昧なままですよね。

 

先輩:「まずは机の上を整理してって言ったでしょ!」

後輩:「いや、整理されてるじゃないですか!」

先輩:「コレが整理されてるっていう状態!?」

後輩:「ええ、十分片付いていると私は思いますけど?」

 

……こんな無駄な言い合いが起きてしまうのも、指示が具体化、明確化されていないからです。

 

また、その仕事を
「いつまでに(どのくらいの時間をかけて)やるのか?」
「どれだけ(の量を)やるのか?」といった、数字目標を設定することも大切です。

 

ランニング初心者に
「とにかく走ってみましょう」では、やる気も続かないでしょう。

クリアすべき時間や距離が設定されるからこそ、
その〝小さなゴール〟をクリアした際に達成感と、「自分にもできるんだ」という気持ちが生まれ、行動を続けられるんです。

仕事もまったく同じことです。

 

そして!OJTで何よりも大切なのは、
相手との「コミュニケーション」。

 「一緒に仕事をしてやり方を教えているんだから、コミュニケーションは十分」

 そう考える人もいるかもしれません。

 でも、「やって見せたんだから、後はわかるでしょう?」なんて態度の人も、結構多いものです。

指導される側にしても、
「いちいち質問とかしていたら嫌がられるよね」、なんて遠慮をしてしまうものです。

 ですから、十分なコミュニケーションがとれていると思っても、業務とは別に1で話す機会を「毎日」持ちましょう。

もちろん、一緒にごはんを食べに行ったりとかの「プライベートで仲良くしましょう」という話ではありません。

一日5分、面談する」

 それだけでいいんです。

 5分が長いなんていう人は、3分でも1分でも構いません。

仕事でつまずいていることはないかな?分からないことはないかな?、と相手に聞く時間を作ろう!!ということです。

業務中ななかなか質問できなかったこと、「できない」と言えなかったことも、毎日の面談のなかで聞き出せるはずです。

ぜひ皆さんの職場でも明日から実践してみてください。

 

行動習慣コンサルタント®
行動定着コーチ®      冨山真由

 

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